イラスト 松沢 由紀子
げっ歯類 ネズミ科 キヌネズミ亜科
ヒメキヌゲネズミ属(ドワーフハムスター)
ジャンガリアンハムスター : 原産地…ロシア、体重 25~40 g
キャンベルハムスター : 原産地…モンゴル、体重 25~40 g
ロボロフスキーハムスター : 原産地…ドワーフ共和国、体重 10~35
g
モンゴルキヌゲネズミ属
チャイニーズハムスター : 原産地…ヨーロッパ東南部、北西アジア、体重
30~40 g
ゴールデンハムスター属
ゴールデンハムスター : 原産地…東ヨーロッパ、シリア、体重 130~210
g
[生態]
夜行性 : 夕方から夜中にかけて、あるいは、早朝によく活動します。
ほお袋が左右にあり、餌をためることが出来ます。腐りやすい物やとがった物、硬い物を与えると、ほお袋の中で腐ったり内部が傷ついたりすることがあるので気をつけましょう。
餌をため込みます。ほお袋に入れたり、巣箱の中に餌を隠したりします。
鋭い前歯は一生伸び続けます。伸び過ぎないように木など硬い物をかじって削っています。
暑さや湿気、寒さに弱い。
寿命 : 2~3年といわれていますが、7~8年生きるものもいます。
体重 : 種類により異なり、ゴールデンハムスターで130~210
g、もっとも小さいロボロフスキーハムスターで10~35
gくらいです。
体温 : 37~39 ℃
妊娠期間 : 15~18日 出産数 : 3~15頭
[餌]
ハムスターは雑食性です。
・ドライペレット(ハムスター用)。ウサギ用・モルモット用(草食性)はダメ。
・ひまわりの種、ピーナッツ、ハトの餌。与え過ぎに注意…肥満の原因となります。
・塩土…ミネラルの補給。
・野菜 : ニンジン、カボチャ、イモ、豆類、残り野菜(キャベツなど)。
・果物 : リンゴ、ミカン、バナナ、ブドウ。
・その他 : 煮干し、ゆで卵、牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐。でも味付けはしないのが基本です。チーズは無塩のものが好ましいです。
※与えてはいけないもの
ネギ、ニンニク、ニラ、アボガド、チョコレート、コーヒー。
[飼い方]
必要なもの
ケージ : 金属製、プラスチック製、水槽など。木などは鋭い歯でかじってしまうので丈夫なものを用意します。床が金網のものは足を引っ掛けてケガをしやすいのではずしておきます。
敷き材(マット) : 木屑、木片、牧草、コーンの芯、紙など。いろいろな種類がありますが、湿気を吸収したり保温の役割があります。湿気をしっかり吸収するよく乾燥したものがよいでしょう。また、寒い時期は多めに敷いてあたたかくしてあげましょう。
巣箱 : ハムスター用、小鳥用、ティッシュペーパーの箱など。
小枝・木片 : 歯を削るために置き、歯の伸び過ぎを防ぎます。
トイレ : ハムスターはきれい好きなので、決まった場所にフンや尿をします。はじめはハムスターに好きな場所にさせ、そこにトイレを置いておくとそこでするようになります。トイレはいつも決まった場所に置くようにします。
餌入れ、給水器
※2頭以上を1つのケージで飼うとケンカをするので、1つのケージに1頭ずつ飼うようにします。ドワーフ種やチャイニーズハムスターは温和な性格なので、一緒に飼っても大丈夫ですが、オスとメスを一緒にしておくとどんどん増えてしまうので、増やしたくない場合は別々のケージで飼いましょう。
※毛の生え変わる時期(春、秋)は、歯ブラシなどでブラッシングしてあげましょう。
[オスとメスの見分け方]
生殖器と肛門の間の距離で見分けます。
オス…生殖器と肛門の間が離れています。また、大きな陰嚢があります。
メ ス…生殖器と肛門の間があまり離れていません。
オス メス
[気をつけよう] こんな様子が見られたら、早めに治療を受けましょう!
①食欲がない。フンをしない。
②毛がよく抜ける。毛が薄い。はげた。
③爪の伸びすぎ。歯の伸びすぎ。
④母親が子供を食べてしまう。子育てをしない。
⑤腹部が膨らんでいる。
⑥目ヤニ、耳垢が多い、痒がる、赤くなっている。
⑦フンが軟らかい。下痢。お尻が汚れている。
⑧肛門から腸が出ている。
⑨お腹や手足、背中などの部分的な腫れ、イボ。
[ハムスターに多い病気]
①ウェット・テイル : 下痢、水っぽい便。
下痢でしっぽやお尻がぬれて汚れてしまうことにより、ウェット・テイル(ぬれた尾)と呼ばれています。
ハムスターに特有の細菌による病気です。他のハムスターにもうつるので、多数で飼育している場合には、隔離し注意が必要です。
②アカルス(ニキビダニ) : 全身をかゆがります。
ニキビダニというダニの一種による、ハムスターに多い皮膚の病気です。全身をかゆがり毛が抜けてしまいます。
③ほお袋の中のケガ、炎症
とがったものが刺さったり、また、ほお袋の中で食べ物が腐ったりすることで起こります。
首のところがはれたり、こぶになったりします。人間の食べ物は腐りやすいため原因となることが多い。
④腫瘍 : できもの、イボ、しこり。
体のどこにでもできますが特に腹部や手足の付け根など、年を取るほどできやすくなります。
見えにくい所も手で触ってしこりがないか普段から気をつけましょう。
⑤歯の伸びすぎ(過長歯)
ハムスターの前歯は上下2本ずつあり、伸び過ぎるとうまく餌が食べられなくなってしまいます。
木片や硬い物を与えて伸び過ぎを予防します。また、生まれつき歯のかみ合わせが悪くて、
うまく削れずに曲がって伸びてしまうハムスターもいます。歯が伸びてしまう場合には、定期的に歯を切る必要があります。
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